サイトスペシフィックアート~民俗学者 宮本常一に学ぶ~ at市原湖畔美術館

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サイトスペシフィックアート~民俗学者 宮本常一に学ぶ~ at市原湖畔美術館

サイトスペシフィックアート~民俗学者 宮本常一に学ぶ~ at市原湖畔美術館
サイトスペシフィックアート~民俗学者 宮本常一に学ぶ~ at市原湖畔美術館


何年か前から宮本常一の本を読み続けている。もともとフィールドワーク的なものが好きで、学生のころから古い街並や古民家を歩き回っていた。目新しい建物よりも人々の往来がある路地や手あかのついた建物が好きだった。
しかし宮本常一を読み続けているのはそれだけではない。
レッツを行うようにになって、「なんで差別は生まれるのだろう」と考える。明治期から戦後にかけての市井の人々の記録。日本人といわれる人々は何を考え、何を大切に生きてきたのか。そんなことが知りたくて読んでいる。そして多くを学ばせていただいている。(そして悩む)
私にとって宮本常一はとても読みやすい。それは難しい講釈や分析がなく、そこにいる人々の話や事実が淡々と語られている。そこからさまざまなことが夢想できる。

今回レッツもこの展覧会の「サイトペシフィックミュージアム」というコーナーに取りあげていただいた。地に根差し活動している全国のアート関係団体のチラシやポスターが一堂に展示されていた。ありがたいことだ。
また、親交のある中崎透氏や深澤孝史氏もアーティストとして出展しているのも興味深い。またこの美術館を北川フラムさんの会社が運営していることもあり、「なるほど!」と腑に落ちた。

大地の芸術祭を始めとして全国で行われている芸術祭やアートプロジェクト、アートNPOの活動はある意味時代を反映している。いよいよ怪しくなってきたこの国で天災も震災もたくさんおこるこうした時代に、人が人としてその土地に根付き、生きる中で生まれてくる様々な事柄をいち早く顕在化しているのはアートなんだろうということがはっきりしたように思う。
これを何と名付けるかは別としても(サイトスペシフィック・アート?)、確実に広がっているのだということを確信した。
レッツが設立して今年で20年。
北川さんには初期のころから会員さんとしてずっと応援をしていただいているが,あのころに比べれば今、日本のアートは大きく変わったと思う。そして、アートや文化・芸術というのはこうした時代、空気、本髄をいち早くキャッチし社会にとりあえずでも示していくのだと思う。それは物事が硬直化、陳腐化しない一つの力にもなっているだ。

レッツが福祉のフィールでやっていることも、街づくりの視点でやっていることもそうした意味合いがあるのだと思う。それはなかなか認められたり多くの賛同を受けられたりはしないことは前提として今後もやり続けていくのだろう。
なぜやり続けられるのか。それは越えられない壁があるからだけれども。恐ろしく時間がかかることであり、自分たちの生き方とか生活にも根ざしていることだからまあ淡々と日常としてやっていくのだろう。
そんなことがじわっと実感できる出張でした。

そして、やはりここらでレッツは本を一つまとめないといけないです!
やりたい方いませんか~。



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