たけしとてんかん発作1

レッツ久保田翠

2024年04月28日 14:11


ヘルパーのサメちゃんがとってくれた写真

たけしとてんかん発作1

先日てんかんセンターに受診した。
10歳から始まったてんかんは、本当に悩みで、薬の副作用に苦しんだ挙句、3年前に薬を変える決心をした。そこから主治医と相談しながら微調整してきたが発作は治まらない。1日も5回も6回も軽い発作が起こる。
副作用に苦しんでいたころよりは、表情もよくなったが(結局薬を少なくしているってことなんだけど)、今度は意識が飛ぶ発作を繰り返ようになってしまった。特に後ろにスローモーションのように倒れていくので転倒の危険がある。
去年は打ちどころが悪くて腰の骨を折ってしまった。

発作を抑えるためには薬を飲めばいいのだが、そうすると1日中ボーとしている。午前中寝ているみたいなことがしょっちゅう起こる。表情もさえない。まさに生活の質が下がる。
発作と生活の質。どの辺を塩梅と考えればいいのかを今の主治医以外のご意見も聞いてみようと、てんかんセンターを受診することにした。

 てんかんは薬物療法のほかに、手術、食事療法などいくつかある。むしろ薬物療法を2年やっても治まらなかったり、副作用が激しい場合は薬物療法では無理と判断し、そのほかの方法を考えるのが通例。(18年間薬物療法やり続けたたんだけど・・・)そしてたけしみたいの強度行動障害があって多動で、指示に従えない人であっても手術は可能とのことだった。
手術と簡単に言うけれどそれはそれで大変なので、その辺の判断(覚悟?)ができた段階で、手術については改めて説明するが、どうするか決めてくれとのことで診察は終わった。

鼻っから手術はできないものと思っていたし、薬物療法でなんとかならないのかと考えていたのでまさに青天の霹靂!
というか甘かった~。

今の主治医の先生にも手術の話は聞いていたけれど、私自身がたけしには手術は無理と思い込んでいたからあまり真剣に考えたことがなかった。

10歳から苦しんできたてんかん発作。
いわゆる頭の中の電気信号のエラーだからその元を取り除いてしまえばいいといういたって単純なこと。もちろん頭を勝ち割って手術するのだからどう考えてもリスクはあるだろう。しかし、小さいころから急に怒りだしたり、荒れたりするのはたけしの性格ではと思っていたが実は、この電気信号のエラーのせいかもしれない・・・。
そして1日に5回も6回も倒れていると本人は相当体力も使うだろうし、脳も疲れるだろう。こんなこと何度も繰り返しているとどこか傷んでくる。

最近私はたけしとは週末に一緒に過ごすだけだから圧倒的にヘルパーやレッツのスタッフと生活している。これは支援会議ものですな。

それにしてもつくづく、たけしってフロンティアだと思う。
レッツができたのも、アルス・ノヴァができたのも、浜松で知的障害者でたぶん第1号で重度訪問介護を使って自立生活を始めたのも、それに合わせてヘルパー事業をレッツで始めなければいけなくなったのも、シェアハウスができたのも、全部たけし。
誰もやったことがないことを次々とチャレンジしていく。まさに道を開いていく人。

今回もどう考えても一筋縄でいかない手術に挑戦するべきなのか。しかしそれ以外に彼のクオリティ・オブ・ライフを実現するすべがあまり見いだせない状況の中で(いつもそうだが後がないから挑戦するしかなくなるのだが・・・)どうしたらいいのだろうか。

いやはや。悩みが一つ増えました。
ホント。いつになったら解放されるのやら。

気が重い~。

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