壮の健康~てんかん発作と食べること
壮の体重がどんどん落ちていく。150センチ。とうとう40キロに。てんかん薬を変える前は50キロ近くあった体重がみるみる減っていく。ほとんど一日1食、食べるか食べないか。ヘルパーの皆さんやアルスノヴァのスタッフがいろいろ工夫してくれるけれども、拒否。食べることを忘れたわけではなく、おなかがすかないのだと思う。胃ろうの人が使う混合経腸用液は喜んで飲むのだけれど。
ちょっと前までは、好きなものをうれしそうにパクパク食べていた。しかしそれがいつの間にか作業なってしまった。
それはてんかん薬のフィンテプラという新薬が食欲を減退させる副作用があるのも大きく影響している。
おなかがすかないから食べないは自然なことで、でもそれがあまりにも極端で、1日食べないこともあるしそのせいもあって体調不良もあった。そのため、混合経腸用液を使うことになった。
しかしそれが常用的になっていて、これを飲んでいるからおなかがすかないのでは?と思うこともある。
壮は生まれた時に口唇口蓋裂で口と鼻が避けて生まれた。だから物をうまく呑み込めない。医者からは胃に直接チューブをつなぐことを提案されたが、私はこれを拒否した。生まれた時からチューブにしたらこの人は口からものを食べることができなくなるだろうと思った。
それからおっぱいを搾乳してスポイトで口の中に流し込む作業が続いた。むせやすいし、時間はかかるしで親子ともどもぐったり。でも2歳で口と鼻の形成手術が終わり、その後は口からものを食べれるようになった。
ご飯がドリンクみたいにするする口から胃に入ればサポートしている人たちも楽だし、食べることに一喜一憂しなくて済む。それは、もはや親が見ている人ではないだけに、周りの人たちの負担も考えるとその方がいいかもしれない。
でもやはり私は、まだ29歳のたけしに食べることを忘れてほしくない。
流動物が胃に入って生命維持は保たれてもやはり体力には至らないようで、最近寝てばかりいる。
生気というのか、生きる力というのか、そういうのは確実に食とつながっていると感じずにはいられない。
ダメだったら元に戻ればいいのだから、一度混合経腸用液を断って、もう一度「お腹がすいた→食べたい」という感覚を呼び覚ましてほしい。
とはいえ、今や私だけで決められることではないので、スタッフの皆さんとしえんかいぎ。
いつになったら終わるのだろうか。(心配しすぎ??)
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