家族だからつくづく難しい・・・。

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家族だからつくづく難しい・・・。




ブログではいつもたけしのことを書いている。
それは重度の障害者のゆえの、日々の葛藤を、吐き出していると言ってもいい。
私には、夫と娘がいるがこの2人もまあ、私にとってはなたけし以上に、影響力のある人たち。

娘は6年かけて大学を卒業した。
ダブった2年、レッツで過ごしていた。
利用者でもない、バイトでもない、ボランティアでもない存在として。

もし彼女が他人だったら、いつ来ても、来なくても、「いらっしゃい」と言えたのだと思う。
それ以上のことも聞かなかっただろう。

しかし家族となるとそうはいかない。
なんで大学に行けないの?
将来どうするの?
何がやりたいの?

朝はちゃんと起きる!
家にいるなら手伝う!
部屋を片付けろ・・・。
などなど。

娘はよく、「私にストレスをぶつけにないで」という。
しかし、私から言わせてもらえれば、あなたこそが最大の私のストレスなのだと。

いちいち、些細な事で、争いごとが増える。
どうして片付けないのか?
どうして起きないのか?
どうして就活しないのか?

彼女には彼女の言い分はあるだろうけれど、しかし20才前の子どもなら「フムフム」と聞いていられるけれど、25歳も過ぎて、そんなこと、言われる前に自分でやってくれ!と思っていた。

家の環境が良いから、いつまでも甘えているのか?、
考えなくても生活できる環境があるからいけないのか?
本当に悩んだ。
だからこちらもいろいろ考えて、とにかく出ていくように追い立てた。

しかし、いっこうに出ていく様子が見られない。
こんなに怒っても叱っても、次の日にはケロッとしている。
どうなってるんじゃ!!!!

就活らしきものは彼女なりにしてはいた。いわゆる普通のところに務めるのではなく、自分にあったところを慎重に探している。
1週間とか2週間、体験に行ったり、ボランティアに行ったり。
それなりに仕事はやるし、とても人当たりはいい人なので、重宝がられる。
しかし2週間もするといつのまにか、また家にいる。
「おい娘、人生はイベントじゃないんだよ!」
何度そう思ったことか。

しかし、だんだんと、私は何かを見誤っているのではないかと思い始める。
そんなにフラフラしたい訳ではないらしい。
考えて考えて考えた挙句に、結果的には、こーなっている。みたい。
もしかしたら、ものすごく不器用な人なのかもしれない。
当たり前にチャカチャカこなすことがこの人は本当にできないんだ。
まあなんと、私に似ていないこと!
本当に、子どもだからって、自分が育てたからって、似るわけでもないのだ。

そして決定的だったのは、一番興味が持てることが、レッツや障害や、アートや、たけしの周りのことだったんだ。
本人だって好き好んでこの(親との過酷な)環境にいたいとは思っていない。
でも本人が興味関心があること、つまりグッと来ることが、たまたま、「この周辺」にあって、そこで自分なりにやってみない限り、次に進めないのかもしれない・・・。

でもですよ、ふつーは、そこは100歩譲って、親元ではないところで、とりあえずやろうとするじゃない。
我が娘、バカ正直なのか、忖度できないというのか、自分に対しても誤魔化しがきかない。

超絶、不器用人間なんだ。この人!
そこに気がついた時に、「ぽん!」と膝を叩いた。

レッツは「本人のやりたいことを思いっきりやってもらう」「それを全力でサポートする」と言ってきた。利用者だってスタッフだって、自分なりのこだわりや、やりたいこと、ぐっと来たことをやっている。(もちろんそれだけではないけれど)
なのに、久保田翠の娘だからという理由で、それを奪う権利はないわけだ。

そう道筋が見えた時、私の中で納得感が生まれた。と言うか、楽になった。
利用者さん同様、スタッフ同様、ここでやりたいことをやってみればいい。
その後のことはわからない。

私はどこかで「娘だ」と言う、縛りがあった。
娘、つまり、子どもだから、しっかりさせなくっちゃみたいな。
誰にも頼まれていないのに、見えない責任感で、アホみたいに、キリキリしていた。

しかし彼女は彼女。もう自分で歩いている。
私が彼女の生き方及び人格を受け止めれば、良かっただけなのだ。
それでいて「もう知らない」と突き放すでもなく、だからといって過保護になるでもなく、期待しつつ、面白がればよかっただけなのだ!

つくづく、バカ親。
あー、愚かしい。
あー、恥ずかしい。

そして家族だからつくづく難しい・・・。


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