レッツの「しえんかいぎ」

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レッツの「しえんかいぎ」

 1月16日から2月25日まで、浜松市の駅前で、「表現未満、実験室」開催中です。
今回は、静岡県の東京オリンピック・パラリンピックの文化プログラムを受けて行ってる。

そのなかで「しえんかいぎ」をというプラグラムをはじめた。
支援会議(本当は漢字でこう書きます)は、障害福祉で行われているメニューで、障害のある利用者さんに「問題」が生じた時に、関係機関が集まって、その課題に対して解決していくための会議。

その他にも、私たちのように、障害者施設を運営している事業者は、年に1回は会議を開いて、その方の「支援計画」をつくる。
例えば、「就職したい」「生活を安定させたい」など、ご本人の希望と、生活や人生をより良くしていくためどうしたら良いかを考える会議だ。
しかし、、本人が「こうしたい」「こうなりたい」という明確な要望がある場合わかりやすいのだが、本人の「要望」がはっきりしない場合や、親や、家族、支援者の「都合」によっての支援の内容が決まる場合だってある。
コミュニケーションができないと思われている人たちだからこそ、悩ましい。
だから一度立ち止まって、しっかり「しえん」を考えてみたいと思った。

同時に、しえんかいぎは、規定の概念や価値観を外して、利用者の「姿」や「わたしとの関係性」を考え作っていく作業とも言える。
それって、ものすごく想像力を必要とするし、「これはこういうものだよね」みたいな感覚を意識的に外していかないと、何も見えてこない。

 今回事業名に「表現未満、」と名付けた所以もここにある。
作品はとかく、アーティストや、特別な才能をもっと人が作り出すことだと思われている。
もちろんそれは正しい。
しかし、「表現」は、実は誰でもできる。障害が重くても「表現」できる。生きることがまさに「表現」かもしれない。

しかし、一般にそういった普通の人たち、能力がないと思われる人たちの当たり前のような表現を「表現」とは言わないし、とるに足らないものだと思われている。
赤ちゃんや幼児が書いたいたずら書きや、障害の人たちが毎日行なう行為やらを、「作品」なんて思わないし、「表現」とも言わない。
それでいいと思う。

しかし、そういうものを「無駄なもの」「いらないもの」「役に立たない」と排除してしまってはもったいない。
そこに光を当てていくと、人々の生活がいかに豊かさを持っているか、そういったものを大切に思う心が、人生の味わいや心の余裕や、幸せにつながっているのかもしれない。
そういったものをちゃんと見直す文化を作りたいと言ったメッセージでもある。

支援会議も実はそういった角度から見ると、全く予想もつかない世界観を探求している会議ともなるのだ。
ただ単に問題解決だけをしている会議である必要はなく、私たちが福祉事業の中で毎日やっている彼らとともに生活する、支援するという行為も、自分たちのこの時間を充実させようと行っている行為でもあるし、見方によっていろいろな世界が見えてくるだろう。

取るに足りない、当たり前を、見直していくと、以外にも新しい世界観が見えてくるものだ。つまり特別な行為でなくてもいいのだ。
それをやってみたいと思った。
(つづく)


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